| works 株式会社ビグディーインターナショナル 応接茶室
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都心のマンションの一室を茶室に改装しました。 美容室のオーナーである施主は茶道に造詣が深く、その精神を接客に活かすべく、早くから社内教育に取り入れ成果を上げてきました。その社風の象徴としての応接室兼会議室として、また社内の茶道教育をさらに充実させるための施設として、今回の計画が持ち上がりました。 現代の茶室ではあっても、抽象化するのではなく、伝統が目に飛び込んでくるような具象的な空間にすることが施主の要望でした。そのためにはまず伝統を知らなければなりません。施主の茶道の先生から指南いただくことになりました。覚えきれないほど多くの興味深いことに直面することになりましたが、最後には”絶対という決まりはない”ことを教えてくださいました。 ジャズなどの型があるもの全てに通じることと思うのですが、型を研究して、型に共感して、型を尊敬できれば、型からはみだすことができると感じていました。一旦内部にどっぷり漬かって、初めて逸脱の可能性が見えてくるという困難が実感できました。 まずは型に漬かる努力から始めましたが、同時に、もともとはマンションであることの外的条件の違いによる障害にも気づくことになります。まずは4隅の巨大なコンクリート梁と電気炉設置に伴う上げ床に挟まれた低い天井高の圧迫感の解消が必然的に求められることになります。 伝統茶室の一形式にのっとり「黒竹」「葦(よし)」「杉」で梁下造形を含めて段差を構成し、重なりあう天井による奥行きが感じられるようにしました。通常は閉鎖的な茶室空間ですが、僅かな季節感との接点として、風や日射しが感じられるように、開口部を活かすことにしました。視覚的な横の広がりを得て、圧迫感は完全に払拭することができたと思います。バルコニーに濡れ縁と垣根を設け、プランター植えの落葉樹が季節を視覚的に感じさせてくれます。かたや常緑樹がビル看板などを隠し美しいシルエットで空を切り取ってくれます。 にじり口までの狭い玄関ほどの床を、飛び石と自然木と格子とミラーにて環境再現的につくりこみました。このアプローチの短さもマンション内ならではの与条件です。格子を茶室内へ侵入させて、連続する格子の奥行きにて、求められる時間経過の印象を視覚的に補うことを試みました。 |
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ひとたび足を踏み入れると別世界に変わることも、茶室の重要な用なのかもしれません。その驚きを設計者自身が実感することになりました。こんなお仕事をさせていただき施主に感謝しています。この隔絶されているがゆえの開放感や気持ちの良さは、視覚的なものだけではありません。今だに不作法ですが、茶道の空気感には充分に魅せられたような気がしています。 株式会社ビグディーインターナショナル http://www.bigoudi.co.jp |
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